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5.第4回NYドライエイジングビーフ視察ツアーレポ

2014年6月19日(木)〜24日(火)[4泊6日]

数えて4回目の視察ツアーの実施です。
協会はニューヨークのエイジング技術を手本として副会長・佐野佳治(さの萬)が日本の牛食文化の一端を担えるようにと服部津貴子会長、堀江実智子副会長として理解、賛同の方々を委員に5年前に立上げています。
協会発足前の事前視察を加えると今回で5回目の視察訪問となります。
会員限定での募集により実施した「第4回視察ツアー」のエキスをここにレポートご紹介します。

視察は、単に手本とする「熟成加工場」の視察のみならず、ドライエイジングがどのように「小売の場」で扱われ、また「飲食店(ステーキハウス)」がどのような状態で取扱い行い、結果、顧客の評価を得、NYを全米の、世界のドライエイジングビーフのメッカとしてその評価を得るものとなっているかをプログラムにしています。

来年度の催行も視野に入れてのもの、また今回の視察報告会も年内か明年の年明け開催することができたらと考えております。
ご興味のある方は、来年度「第5回視察ツアー」、または今回の「報告会」へのご参加をノミネートください。



ニューヨークヤンキースのステーキハウス
今年の視察はラッキーそのもの。マンハッタンにオープンしたばかりのステーキハウスが2軒も生れ、コーディネーターによりキッチン、店内熟成庫ともに案内を受けることができた。

店内には往年のヤンキースのスター選手の写真が飾られバーエリア、フォーマルエリア、個室が用意されている。田中選手は未だながら黒田選手は既に訪れている。選手や有名人には横手の特別入口がある。

見てください。店名の刻まれたオリジナルミートナイフ。象徴的にディスプレイされていました。どこの店もしっかりした店はオリジナルミートナイフが用意されています。麻布十番辺りでのただのナイフには呆れてしまったのですが。そこでドライエイジングなど興冷めもいいとこでした。

店のブッチャーの話に聞入る参加者。





 
昨年訪れたブルックリンキッチン今年はマンハッタンに2号店
食、食道具、本、スクールと複合の業態に取組む。そんな新しい業態視察もこのツアーならではのプログラムの特徴になっています。

円内写真はオーナーのハリー氏。黒板に注目いただけば彼のスクールの一端がうかがえる。

店の写真は、ハリーの出店したHELL’S KITCHENで見つけた素晴らしいカウンターの「ミートバー」新業態。カウンター内背中の大窓が開かれ気持よく外気と繋がる心地良さで大いに参考になる。




 

NYドライエイジングのメッカは、この熟成加工場から生まれていった
視察ツアーの頂点。協会副会長が辿りついたNYドライエイジングメソッドはこの加工場との親交からもたらされた。



 
間違いなく、これまでのステーキハウスを超える新しい店が開いた。
今年のラッキーさと言ったら。今年オープンしたばかりの店、2店目の視察。またまた懇切丁寧にキッチン、店内熟成庫と案内を受け、ステーキもサービスもこの上ない楽しさと嬉しさで体験する。
サービスにプレゼンされたドライエイジングビーフの生を食すことも。
 


ヤンキースタジアムへ
野球観戦だけが目的ではありません。かのマンハッタン肉の名専門店「ローベル」のローストビーフバーガー店を試すことも目的だったのです。
 


もちろんドライエイジング取扱い小売店を次々と視察
専門店、高級スーパー、デリカテッセンの店と。



 
なかなか旅行者では行けないクラブ的な店でマンハッタン一高いドラビバーガーを食す
禁酒法次代から脈々と残る名門。speek easyご存知かな。店内はクラブの重い雰囲気を和らげる茶目っ気溢れた天井装飾がチャーミング。
 


朝食名店の店にも
フレンチトーストと四つの花のジュースで迎える朝。
 


これぞ、協会イチオシのステーキハウス業Bryant & Cooper Steakhouse
「ホスピタリティ・サイエンス」アカデミーから五つ星最上級賞を受賞している。
小売店鋪を有し、専門の熟成加工場から見立てられた仕入のドライエイジングを保管する熟成庫を有する。
 


今年は協会として次への視察に向けてシカゴにも
シカゴにも、立派なステーキ店を見つける。上の「ブライアント&クーパー」同様、しっかりとした店内保管熟成庫を有している。

シカゴマガジンでナンバーワンの折り紙を得ていた。仕事ぶりもまさにの店であった。

丁寧に包まれたペーパーの開くとみごとな熟成肉が見られた。

チャーミングなベーコンの串、びっくり。
 


ツアー中、一軒は息抜きも兼ねて町場のBBQ店を訪れる
さすが肉カントリー、毎回ヒットするBBQ店をプログラムに入れる。
 

 
メッカNY視察から得られる日本での普及課題
日本の独特の新しいものへの飛びつき現象が。それは驚くばかりのスピードでした。
NYがメッカであること。それは図の「D生活者」に促されてもともとに肉加工に深い技術を有する「A熟成加工者」(ヨーロッパからの移民)が対応し始まったものです。もともとにそうしたいわゆる「肉の通の生活者」が居ての話なのです。これを味わうに適う人々のあってのこと、猫も杓子もではないのです。これが第1のポイント。次が「B飲食業者」「C小売業者」、それぞれがしっかりとした「ブッチャー(肉職人)」を有していることと、とりわけ「B飲食業者」の中でも協会が認めるのは、きちんとした「熟成貯蔵庫」を有している点である。決して自社で熟成をすることに変なこだわりは持たず、専門度の高い「A熟成加工者」を選び、そこからしっかりと見立てた肉を仕入れ自社の保管する仕組みと体制を整えている点である。更に第3点は、「B飲食業者」の給仕サービス体制である。この民度の高さが決定的に日本の飲食業界全体に未成熟である点に対しNYに学ぶ点である。やや「つくる」「ドライエイジングに取組む」、そんなマーケットアウトしきりの状態をつづける限りではドライエイジングの本来の魅力の普及、定着はおぼつかないと考える。

 
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